馬術｜馬術について

皆さん、乗馬と聞くとお金持ちのイメージが浮かびますか？
確かに、オリンピック競技において、動物と参加するのは馬術だけですし、ヨーロッパの高貴なスポーツではありますが・・・僕の馬術は違いました。

父からの仕送りをクラブ活動に使うわけにもいかないのでアルバイトが必要でした。競技会に出るにもお金がかかるので、乗馬クラブの馬小屋に泊まり込み、4tトラックを運転して馬を運び、出場するような生活でした。大変だったけれど、すごく楽しかった。また、時代劇の吹き替えもよいアルバイトでした。NHK大河ドラマの「信長」をはじめ、映画「落陽」や年末時代劇のロケに行きました。ダイアンレインや尾形直人氏、西田敏行さんや、辰巳さん、的場さんなどなど、彼らとともに馬に乗り・・・楽しいアルバイトでした。

乗馬のスタイル

乗馬はスタイルによって、大きく2つに分かれます。
一つは、お馴染みイギリス生まれのブリティッシュ、もう一つはカウボーイに代表されるウェスタンです。僕は、大学クラブでブリティッシュ、居候させてもらっていた小淵沢のラングラーランチでウェスタンをやっていました。初心者のうちはどちらも基本が共通しますが、競技会などになってくると全く違うスポーツです。

ブリティッシュ・スタイルの乗馬競技は、以下の3つに分かれます。

障害飛越: ハードルのようなものを飛び越えます
馬場馬術: フィギアスケートの規定演技のように、決められた動きをいかに綺麗にきちんと行うかを競います。
総合: 「障害飛越」と「馬場馬術」の両者をあわせて山の中を駆け回ります。

白いズボンに赤いブレザーを着てというイメージのスポーツです。東京都世田谷区に馬事公苑がありますが、毎年、ゴールデンウィークには、綺麗な芝馬場で華やかな競技会が開催されています。見学は無料ですから、是非ともご覧になって下さい。

馬事公苑: http://www.jra.go.jp/bajikouen/

EURO Sportsをご覧の方なら時々放送されているのをご存じでしょう。オリンピックを始め各地でワールドカップが開催されており、こちらの競技会は見応えあります。馬ってこんなに高く飛ぶの？！と驚かれる事でしょう。

ウェスタン

ウェスタンは、カウボーイの日常生活を模した競技が中心ですが、レイニング・トレイル・プレジャーなどといった競技があります。こちらはＪＷＲＡ（日本ウェスタン乗馬協会）という団体が競技会を開催しています。僕も富津にあるアマハ乗馬クラブで行われていた頃のチャンピオンシップでは、競技会をお手伝いしていました。学生の頃ですが、Wranglerのジーンズをもらって喜んでいた事を思い出します。

日本ウェスタン乗馬協会: http://www.jwra.gr.jp/

また、ウェスタンするなら、僕が居候していた山梨県小淵沢のラングラーランチは絶対のお勧めです。映画好きの方なら、ぜひ訪れてみてください。週末は必ずや業界のヒトにあえるでしょう。女優・俳優・タレントなど、芸能界で馬に乗る人は、ほとんどが会員になっているはずです。心優しいママさんが、話しかけてくれることでしょう。今は亡くなられましたが、Bossと呼ばれたウェスタン紳士は僕の人生に刺激を与えてくれた恩人です。

小淵沢

山梨と長野の県境に近い小さな町が小淵沢町です。馬の町、小淵沢は８月の頭にホースカーニバルを開催しています。僕は、毎年、スタッフとして手伝っていました。裸で馬に乗ってインディアンになったり、カドリールをやったりと・・・。

昔はナニも無いところでしたが、現在はイタリアンリゾートを思わせるリゾナーレ小淵沢やアウトレット、温泉もできて、１日では遊びきれない町になりました。お子さん連れなら温泉の隣にある体験館が楽しいでしょう。ステンドグラスや押し花、陶芸、ローソク作りにそば打ちなど、たくさんの経験ができますよ。

スパティオ小淵沢体験工房: http://www2.nns.ne.jp/ent/taiken/

学生時代に夢中になるものがあったのは幸せでした。このクラブで知り合えた先輩や皆様に指導してもらったことが、人生に大きく影響しています。心から感謝しています。

今でも恩返しのつもりで大学馬術部のコーチ、全日本医歯薬学生馬術連盟・評議員をしています。